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病理検査室の為の局所排気設備及び空調設備設計・施工

 関東にある病理検査会社の環境改善の為の局所排気並びに空調設備工事の設計・施工を行った時の様子をご紹介します。

「社員が深呼吸出来る環境をつくりたかった」

全ては担当部長さんのこの言葉がきっかけで動き出したプロジェクトでした。

 今回の設計・工事の内容は、この会社さんの建物の未装階部分を利用して、下の階にある検査室をまるごと増設して上の未装階に持ってくるという計画です。

未装段階3.jpgのサムネール画像









左の写真は未装の段階の写真です。

 

まず設計の重点ポイントとして、今回新たに設置されるドラフトチャンバーや卓上フード、その他の局所排気機器の風量の面風速を適切に出すことでした。

しかしながら、何十年も前の建物で、建物の梁の懐があり、ダクトのルートを集約して持っていくのが困難で各局所排気機器の面風速の調整を簡便にするためにもエリヤごとに分けて系統を設計しました。

 お客様が簡易に適切に局所排気機器を増設できるように、通常のシロッコファンではなく、インバーター内蔵のシロッコファンにより風量の増加が簡便に出来るようにし、また局部損失が多くかかるダクト形状の部分は風量増加に耐えられるような補強を致しました。インバータ制御は風量の調整が簡便に出来ることの他に、風量の調整を行なう際にダンパーにより風に抵抗を加えて調整をするよりも、インバーターでモーターの回転数を制御することによって、ランニングコストが抑えられるという二つのメリットがあります。

 コスト低減のご提案として、窓を配管・ダクト貫通部として利用することで、コア抜きによるレントゲン撮影、耐震調査や各種検査などの手間を省くことで、工事費を低減しました。

 空調設備はマルチエアコンによるシステムを採用し、建物南面と北面とでゾーニングを行うことで、中間期における冷暖房切り替えが個別に出来るようなご提案をし、採用されました。その際パッケージエアコンから出る気流が局所排気機器の気流に影響が出ないようにパッケージエアコンの気流方向を制御することで、より効果的な局所排気が可能となりました。

 ドラフト.JPG

 当初は局所排気設備に必要な給気系統にも外調機設置をご提案しましたが、予算の関係上来季に増設を予定しております。今回の1期工事で来季増設予定の部分に関して増設工事の際、営業稼働中のお客様にご迷惑がかからないように外調機系統のダクトが展開しやすいようにルート設計をしました。

気流テスト.JPG

 








気流チェック状況


 工事後お客様とお食事の機会があったのですが、「局所排気設備機器と空調設備を一体となって計画設計から施工までをしてくれるところをどこに頼んでいいか解らなかったが、頼んでよかった。ありがとうございます。」というお言葉をいただきました。

その時はほんとにこの仕事をしていてよかったなと思えた瞬間でした。

今度春頃お客様のご紹介で展示会にも出店する予定です。※秋頃に変更になりました。

詳細報告は後ほどアップいたします。

その時にお会いしたら是非お声がけ頂ますようよろしくお願い致します!

もっと詳しく話を聞きたいというかたは。。

こちらをクリック

Date 2010年12月17日 category 局所排気

塗装ブース・VOC規制対策には塗装排気システムを!

 CO2による地球温暖化が叫ばれていますが、忘れてはいけない環境汚染が光化学スモッグです。

その光化学スモッグの原因となるのが通称VOCと呼ばれる揮発性有機溶剤です。

またVOC(揮発性有機溶剤)はシックハウスの原因ともなり、人体にも影響を与えます

平成18年4月1日から,このVOC排出規制が本格的に施行されましたが(環境省のHP)大規模な事業所向けの装置しか確立されておらず、また設置コストにおいても数千万~億近い導入費がかかりなかなか導入がされないのが実情です。

 

当社は比較的低コストで導入できる塗装排気処理に絞った塗装排気システムをご提案します。

 

導入後は。。。。

・塗料の飛散を抑え、工場内をきれいな環境にします。

・排気した空気もクリーンに。工場の外に飛散することがありません。

・VOC濃度の低減効果があります。

・においに悩まされることがありません。

・設置後の メンテナンスで、アフターケアーも万全。稼動後の能力の低下を防ぎます。

 

また塗装ブースを設置しただけでは、本来の性能を発揮できることが出来ません。

設置される部屋の空調環境によって性能が変化します。

塗装ブースは塗装ミストとともに空気を部屋から排出します。そのため出て行った分の空気を外から供給しないとあらゆる弊害が出てきます。

 

◎給気を入れないときのトラブル例

  塗装ブースが設置された部屋の扉が勢いよくしまる。又は開けるのに力がいる。

  部屋にホコリがたまる

  隙間風が入る音がする

上記解決策として、塗装ミストとともに排気される風量と同じ、又は塗装ブースの性能が保たれるような風量を外から給気すればトラブルが解決されるのですが、ただ単に外からの空気を入れるだけでは、本来快適だったはずの室内環境が保てなくなります。

◎ただ給気を入れたときのトラブル例

  夏部屋が暑くなる。冬は寒くなる。

  外からホコリが入ってきてしまい、塗料に付着する

塗装ブースを設置したときにこのような問題がありませんでしたか?

 

 このようなトラブルを解決するには、外からの給気を空調をすれば解決します。その際、塗装ブースが設置される前の温湿度条件の確認が必要です。それにより塗装ブースから排出される排気量と対象となる部屋の温湿度設定、外の外気の年間平均の温湿度条件などを総合的に検証し、部屋に取り入れる給気を「どのような温湿度」で「どのくらいの風量」で供給できるか?を設計し、それに伴いダクト・配管ルートを調査・設計し、新たに改善を行い快適な室内環境を実現します。

 どんな塗装ブースでも設置する部屋内の給排気バランスをうまくとってあげないと、性能が発揮されません。またせっかく塗装ブースを設置して作業環境の改善を行ったのにもかかわらず、部屋の空調・換気バランスを考慮せずに設置し結果室内環境が悪くなってしまっては元も子もありません。当社は塗装ブースを製造して40年の歴史のある「中村鉄工所」様と協力し、当社の今までの空調・換気設備のノウハウで建物の給排気バランスを調査。全体システムを設計し、もっとも効率の良い空調バランスで施工し、塗装ブースが設置されるエリヤ全体の作業環境の改善を行います。

中村鉄工所のHP

 

塗装ブースの種類

塗装システムの中核となる設備の塗装ブース。

塗装ブースには 乾式フィルタータイプ 水流洗浄タイプ の二つの種類があります。

 

◎乾式ブース

 乾式塗装ブース.jpeg

フード内の気流により塗料をフィルターに吸着させるタイプです。

塗料比重が軽い塗料(ラッカー系)に向いています。

また、水流式に比べて単純な構造で設置コストを抑えることが出来ます。

但し、乾式ブース単体では塗料によるにおいやVOCなどの成分はフィルターでは吸着できず、飛散してしまうので、別途処理装置(VOC処理装置等 例:ミストキャッチャー)が必要になります。

また、フィルターの交換が頻繁となり、結果ランニングコストがかかってしまいます。

フィルターの種類は植物繊維性のフィルター・紙製のクラフトフィルター・化学繊維のフィレドンフィルターがあります。
1次フィルターとして、薄膜のロール式フィルターを搭載も可能です。

二次側フィルターの交換時期を長くすることができ、捕集効率を上げることが出来ます。

 

◎水流洗浄式ブース 

フードからの吸い込み気流にて塗料を引き込みます。その際、塗料が含まれている排気を水に通すことで、洗浄します。タイプによりVOCの低減が可能です。

ダブル洗浄型2.jpeg

ロボット自動塗装ライン用の水流式塗装ブースです

特に水流の動きに重点を置いた構造になっており本体後部のスラッジ回収槽へのスラッジの回り込み効率が良いです。

建機材塗装二連水洗式拡大.jpeg

建材塗装用特注水流洗浄型です。特注型塗装ブースで袖天井を大きめにして移動作業性を高めてあります。大物を吹くため気流の吸い込み効率と水流の動きに重点を置いたWスクリーン構造になってお ります

 

自動車部品塗装用W洗浄+微粒ミスト捕集フィルター付.jpeg

自動車部品塗装用:1.5m

最適口径のシャワーノズル、水流洗浄のW洗浄+微粒ミスト捕集フィルター付の特注型でミスト飛散防止効果が高い塗装ブースです。気流の引き込み能力も高く、塗料の吹き返しや塗装ブース内のミストの滞留がないので仕上げ塗装用として定評があります。

 
◎水流循環式ミストキャッチャー
 
乾式タイプや水流式タイプで塗料ミスト・におい等が除去しきれない場合には水流循環式ミストキャッチャーをオススメします。
また、VOCの一種であるキシレンに対して除去効果が確認されております。
 
 

ミストキャッチャーのシステムフロー図(図中の洗浄ボックスがミストキャッチャーの処理フロー)

塗装排気フロー.jpeg

 

水流循環洗浄式ミストキャッチャーW型.jpeg  

※埼玉県の塗装業様向けに納入した水流循環式ミストキャッチャーです。
焼付け塗装(メラニン)の排気を冷却効果で臭気を低減させています
 
■ブース及び乾燥機の排気を水流(必要に応じてシャワーノズル使用)と独自構造のエリミネータ間を通過させ外部に排出します。
■塗装ブース等で除去しきれないミストの除去と乾燥機からの排気の臭気(若干)を水流による冷却効果及びエルミ効果によって減少させます。(但し、煙状に気化したものは除去できません)
■メンテナンスが容易な本体構造でお客様の工場の設置条件に合わせたサイズで製作いたします。
■塗装ブース等からの排気は屋外のミスト回収装置で洗浄された後に外部に排出されます。
■乾燥炉の焼き付け時の臭気も冷却効果で低減できます。
■水流と給排気のバランスを調整した独自のエルミ構造でミストを水槽に叩き落とし、外部への排出を防ぎます。

 

当社の空調換気設計能力を駆使した塗装排気システムにぜひお問い合わせください

塗装ブースのお問い合わせは。。。。
こちらをクリック

Date 2009年6月25日 category 局所排気

ダクト工事レポート:耐久性向上とリーク防止に~ステンレスシームレスダクト工事~

 現在 茨城県南部に位置する半導体関連工場にて生産排気装置のダクト工事を行っております。

当社直接のお客様は当社の近くにある茨城工設さんが生産装置の設置・配管工事を行い、日立プラントさんが全体の設計と工事を見ています。


 pict-006.jpg


※真ん中の円筒と両脇に向かって出ている四本の円筒がステンレスシームレスダクトです。そのダクトが接続している左側の物が有害物質除去装置です。

 

 

今回の工事の特徴は半導体工場の生産ラインに直結する排気内有害物質除去装置を屋外に設置するということで、ダクトのリークや、ダンパー等の機器に関して気を使う工事です。

また屋外+ダクト内排気物質などの条件でステンレスの1.0tの丸ダクトをFGでつなぐ工事の仕様です。丸ダクトといっても、通常は140mm弱の幅の板と板を螺旋状且つ円筒状につなげて丸ダクト(スパイラルダクト)を製作するのですが、今回は排気のリークを極限まで抑えることを目的として、溶接による製作工法が採用されました。

平面図・断面図だけでは施工イメージが湧かず、部材も拾うのが困難なので、ダクト製作時に当社にてCAD化を行い施工に望みました。 

 

pict-図面3平面図.jpg

かなり特殊な部類のダクト工事であったので、工事担当にはベテランを起用しました。

 

以下は工事担当へのインタビューです。

 

1.どんな点に注意しましたか?

まず「漏れてはいけない」・「外部に設置する」ということで漏れないようなダクトを納めるために、製作形状の細かい打合せが必要だったのと、ダクト一本一本の外観には気を配りました。それとこの工法はmm単位の誤差でせっかく作ったものが使えなくなってしまう恐れがあったので、そこは大変気を使いました。実は最初に入れたものが打合せ不足で思うような製品ではなかったんです。それはもう一度細かい打合せをして修正をかけ再度納入しました。

 

2.図面をもらった時と、実際現場で調査したときのイメージの違いなどありましたか?

はい。図面上にてダクトルートを作成したのですが、やはり現地では様々な外的要因が絡み合うので、「すべて図面どうり」には行きませんでした。動力となるターボファン2台と排気を処理する機器3台をつなぐのですが、排気を処理する装置が大きい為(7mほどの高さ)機器の廻りにはメンテナンス出来るように鉄骨にて枠を組んでいます。確認申請を行わなければならないほどの大きさがありました。外部の装置用のダクトなのでその鉄骨を利用しダクトの支持を行わなければなりません。但し構造物なので穴などは空けられませんでした。その際現地で図面を見ながら、ダクト支持鋼材を考えるのが大変でした。

現場調査の日は雨が降っていましたし(笑)

 

  pict-写真 001.jpg 


※写真左が生産機器で、中央の銀色の物がダクトです。右側には工事の為の仮設足場が見えます。 

 

3.施工したダクトを見てもらうときに見せ場などがあれば教えてください。

ステンレスの直径500φのダクトはすべて接続されると圧巻です。またステンレス独自の表面の美しさは、すばらしいと思います。

 

4.施工する上で工夫したことはなんですか?

先ほども申したように、構造物であるメンテ用の鉄骨には穴が空けられませんでした。また溶接なども高い場所だったので難しく、また後処理をしたとしても、腐食の原因になるのでやめました。 今回は鉄骨に厚い板を挟めるような形で、ダクト支持の鋼材をセットしました。

pict-鉄骨からの支持.jpg 


 それと、どうしてもダクトというものはつなげていくと長さが図面上の寸法とは若干異なってきます。いろいろな用件が重なってダクトの全長が伸びるのです。そのため、ダクト本体に関してはすべて一度に作るのではなく、ルート全体の一部を取付後に寸法を測って製作をする「取り合い」と呼ばれる部分を設けました。

また、リークを抑えるために丸ダクト本体と接続部であるFGとをつなぐ折り返しの幅を通常より広げました。それと雨水の浸入とリークを防ぐのに外面のダクトとFGの間の多少の隙間をシールしました。それによって外観的にも見栄えがよくなったと思います。

 

5.生産ラインに関連する装置のダクト工事ということで通常の建物との工事はどこが違いましたか?

そうですね・・・。やはり精度の違いでしょう。今回のダクトは数ミリのズレでダクトが接続できないというレベルでした。 またシームレス丸ダクトはシームレスの溶接角ダクトよりも製作は数倍難しいです。そこらへんの細かい寸法の打合せは通常の一般空調のダクトでは行いません。なぜならば、通常建物の一般空調の工事はルート間における多少のズレはフレキシブルダクト・キャンバス(たわみ継手)等で逃げられますので。

それと結果的にダクトはお客様からは見えなくなってしまうのでいつも残念に思うのですが、今回のダクトは設置後もお客様にいつも見られるということもあり、外観には充分に気をつかいました。、おかげさまでこの工事に携わった方々のいろいろな助けも借りながらいいダクトが設置できたと思います。

 

 pict-写真 004.jpg

 

今回の工事は一般空調のダクトとは違い、より高い精度が求められたようですね。

当社は常に製薬会社や半導体工場などの通常よりも手間がかかるクリーンルーム工事を手がけてきたのが、こういった特殊な工事でも対応できたのかもしれません。


シームレスダクトに関してのお問い合わせは。。。

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Date 2009年3月 5日 category 局所排気

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