先日ブログにアップした自家発電設備工事ですが、完了したのでご報告を。


震災から早4ヶ月経ち、次第に間接的な影響も出てきています。
今回、ご紹介するのは、プラント装置向けに納入した製缶ステンレス溶接ダクトです。 今回の製缶品 ステンレス溶接ダクトはプラントで回収するガスを通すダクトなので、リーク及び内面の仕上がりに気を使わなければならない製品です。 製缶溶接ダクトはダクトのフランジ(ダクト接続面)の内面を全周溶接で行い、板厚が1.5mmと薄かったので、ナメ付けによる溶接を採用しました。 全製品を検品作業時にカラーチェックによる漏洩試験を行い、その後アセトンにより内面の油膜を除去しました。 通常の一般空調用のステンレスダクトとは違い、溶接ダクトなどの製缶品は厳しい寸法の公差が求められる製品です。 ハゼ組による空調用のダクトは製品に対する公差は厳しくても±5程度なのですが、 溶接ダクトになると公差は±1~0.5ぐらいになります。 なぜ公差の幅がこんなに違うのかというと、今現在一般的に流通している矩形の亜鉛鉄板製のダクトは板を専用機により成形加工してフ ランジ(ダクト接続面)の部分をつくり、板と板を組み合わせるのにハゼ加工を行ないます。 一般的なダクトは薄板で板を組み合わせている構造なので、多少ズレていたり長さが違っていたりしてもその長さを吸収することができてしまいます。建設工事においては、多くの職種が混在し、また仕上がった状態で目に見えなくなってしまう部分に設置される設備は隅々にミリ単位で取り合いを取るのは非常に困難なので、そういった意味で今現在主流の空調用ダクトは、非常に現在の用途に合っているものと言えます。 一方溶接ダクトはズレ等を吸収出来る部分がないので、作った製品がそのままの状態でしか設置されません。 そのため図面から製品化する段階でも通常のダクトより、 高精度な「加工」、「図面」、「緊密な仕様の確認」が必要 となってきます。 当社では切断面のバリが少ない、シャーリング、レーザー加工による板の切断加工を採用し、溶接加工がより高精度に仕上がる状態で加工を行ないます。 ステンレス溶接ダクトは一本の溶接線が長いもので2mを超えるものもあり、熱変形が必ず出てしまいます。そこで当社はダクト形状に合わせたヤトイ(溶接治具)を設計・製作し、溶接時に必ず出てしまう 熱変形を抑え、また溶接線を減らすために曲げ加工を採用したり、板と板をつなぐ部分の角溶接によるねじれ変形を曲げ加工により抑えたりと独自のノウハウで高品質のダクト を提供します。 また形状によって、ヤトイ(溶接治具)では押えきれない熱変形は熟練した技術者により、 再度変形部位に熱を加える事によって修正をおこなっております。 当社の溶接ダクトは外観もさることながら、現場取付けの際に「同じサイズのダクトなのにボルトがはいらない」といったことがないように、フランジボルト穴を基準に修正工程を行っています。 当社製缶品目として1.5mm以上のステンレス製缶溶接ダクトを扱っております。 ステンレス薄板だけではなく鉄やステンレスの厚物製造もおこなっておりますので、ダクトに限らず製缶品のご用命がございましたら、お問い合わせください。
全周溶接による6面体チャンバー、カラーチェック状況
配管タッピング溶接部、カラーチェック状況 直管ダクト、カラーチェック状況 お問い合わせは。。。。
現在 茨城県南部に位置する半導体関連工場にて生産排気装置のダクト工事を行っております。
当社直接のお客様は当社の近くにある茨城工設さんが生産装置の設置・配管工事を行い、日立プラントさんが全体の設計と工事を見ています。

※真ん中の円筒と両脇に向かって出ている四本の円筒がステンレスシームレスダクトです。そのダクトが接続している左側の物が有害物質除去装置です。
今回の工事の特徴は半導体工場の生産ラインに直結する排気内有害物質除去装置を屋外に設置するということで、ダクトのリークや、ダンパー等の機器に関して気を使う工事です。
また屋外+ダクト内排気物質などの条件でステンレスの1.0tの丸ダクトをFGでつなぐ工事の仕様です。丸ダクトといっても、通常は140mm弱の幅の板と板を螺旋状且つ円筒状につなげて丸ダクト(スパイラルダクト)を製作するのですが、今回は排気のリークを極限まで抑えることを目的として、溶接による製作工法が採用されました。
平面図・断面図だけでは施工イメージが湧かず、部材も拾うのが困難なので、ダクト製作時に当社にてCAD化を行い施工に望みました。

かなり特殊な部類のダクト工事であったので、工事担当にはベテランを起用しました。
以下は工事担当へのインタビューです。
1.どんな点に注意しましたか?
まず「漏れてはいけない」・「外部に設置する」ということで漏れないようなダクトを納めるために、製作形状の細かい打合せが必要だったのと、ダクト一本一本の外観には気を配りました。それとこの工法はmm単位の誤差でせっかく作ったものが使えなくなってしまう恐れがあったので、そこは大変気を使いました。実は最初に入れたものが打合せ不足で思うような製品ではなかったんです。それはもう一度細かい打合せをして修正をかけ再度納入しました。
2.図面をもらった時と、実際現場で調査したときのイメージの違いなどありましたか?
はい。図面上にてダクトルートを作成したのですが、やはり現地では様々な外的要因が絡み合うので、「すべて図面どうり」には行きませんでした。動力となるターボファン2台と排気を処理する機器3台をつなぐのですが、排気を処理する装置が大きい為(7mほどの高さ)機器の廻りにはメンテナンス出来るように鉄骨にて枠を組んでいます。確認申請を行わなければならないほどの大きさがありました。外部の装置用のダクトなのでその鉄骨を利用しダクトの支持を行わなければなりません。但し構造物なので穴などは空けられませんでした。その際現地で図面を見ながら、ダクト支持鋼材を考えるのが大変でした。
現場調査の日は雨が降っていましたし(笑)
※写真左が生産機器で、中央の銀色の物がダクトです。右側には工事の為の仮設足場が見えます。
3.施工したダクトを見てもらうときに見せ場などがあれば教えてください。
ステンレスの直径500φのダクトはすべて接続されると圧巻です。またステンレス独自の表面の美しさは、すばらしいと思います。
4.施工する上で工夫したことはなんですか?
先ほども申したように、構造物であるメンテ用の鉄骨には穴が空けられませんでした。また溶接なども高い場所だったので難しく、また後処理をしたとしても、腐食の原因になるのでやめました。 今回は鉄骨に厚い板を挟めるような形で、ダクト支持の鋼材をセットしました。
それと、どうしてもダクトというものはつなげていくと長さが図面上の寸法とは若干異なってきます。いろいろな用件が重なってダクトの全長が伸びるのです。そのため、ダクト本体に関してはすべて一度に作るのではなく、ルート全体の一部を取付後に寸法を測って製作をする「取り合い」と呼ばれる部分を設けました。
また、リークを抑えるために丸ダクト本体と接続部であるFGとをつなぐ折り返しの幅を通常より広げました。それと雨水の浸入とリークを防ぐのに外面のダクトとFGの間の多少の隙間をシールしました。それによって外観的にも見栄えがよくなったと思います。
5.生産ラインに関連する装置のダクト工事ということで通常の建物との工事はどこが違いましたか?
そうですね・・・。やはり精度の違いでしょう。今回のダクトは数ミリのズレでダクトが接続できないというレベルでした。 またシームレス丸ダクトはシームレスの溶接角ダクトよりも製作は数倍難しいです。そこらへんの細かい寸法の打合せは通常の一般空調のダクトでは行いません。なぜならば、通常建物の一般空調の工事はルート間における多少のズレはフレキシブルダクト・キャンバス(たわみ継手)等で逃げられますので。
それと結果的にダクトはお客様からは見えなくなってしまうのでいつも残念に思うのですが、今回のダクトは設置後もお客様にいつも見られるということもあり、外観には充分に気をつかいました。、おかげさまでこの工事に携わった方々のいろいろな助けも借りながらいいダクトが設置できたと思います。

今回の工事は一般空調のダクトとは違い、より高い精度が求められたようですね。
当社は常に製薬会社や半導体工場などの通常よりも手間がかかるクリーンルーム工事を手がけてきたのが、こういった特殊な工事でも対応できたのかもしれません。
シームレスダクトに関してのお問い合わせは。。。
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